今日のテーマを見て

「それができれば苦労しないよ」

と思う人もいるのではないかと思います。

本当にあった凄い話を

話してみたいと思います。

私が以前教えていた生徒でこんな生徒がいました。

小学校2年生の時に

学校の先生から受けた体罰が原因で

不登校になってしまった生徒です。

彼は小学校4年生の時に

当時私が勤めていた塾に体験に来る

と言っていました。

しかし当日になって

「やっぱり怖くて行けない」

ということでキャンセルになり、

小学校5年生の時に

改めて体験に来るということになり、

そこでは体験に参加してもらうことができました。

保護者の方から色々と事情を聞いていましたが、

目の前に現れたその子は

とても元気なイイ子でした。

そして入塾してくれ、

中学3年生まで通ってくれました。

それが中3生になった5月。

三者面談を実施しました。

そこで彼の志望校を聞きましたが、

返ってきた答えは

「先生オレ前高に行ってみたい。」

これは大変だと思いました。

その当時彼の偏差値は

50に届くか届かないか

といったところです。

前橋高校の偏差値はボーダーラインが64。

当然今のままでは合格はしません。

しかし、

今届いていないからという理由で

あきらめるという選択は

私にも

彼にも

彼のお母さんにも

ありませんでした。

そこに彼が付け加えてきました。

「先生、オレ関数が嫌いだからやりたくない。」

「そんなの無理！」

「ごめん言い方が悪かった。関数が嫌いだからいっぺんに出されてもできないのよ。少しずつにしてくれない。」

「それならOK。じゃあ1日3問やろうか。」

「座標を求めるとか、グラフを求めるとか、そういった易しい問題でも1日3問。でも、点が動いたり、人が動いたりするような応用問題でも1日3問。どう？」

「うんやる。」

というやりとりで、彼は

1日3問、関数の問題をやる

ということになりました。

面談ではこういうやりとりはよくあるのですが、

実際にそれを行動に移して

やり続けられるという人は

正直そこまで多くないんです。

しかもまだ5月。

これが10月・11月くらいだと

入試も近いのでやれるのですが

5月ではかなり厳しいです。

時はすぎ8月。

模試の結果が返ってきました。

結果は偏差値68。

驚きました。

「先生やったよ！でさぁ、先生、オレそろそろ関数やめてもいいかな？」

話を聞くと

本当に毎日3問ずつやり続けたそうで、

「もう問題集の問題や模擬テストのレベルだったらおそらく解けない問題はないと思う。」

という自信も持っていました

1日3問を3ヶ月。

彼はやり続けたわけです。

約100問。

彼は解き続けたわけですね。

ではこれを他の人が

「取り返そう」

と思ったらどうでしょうか。

それは1日や2日では

なかなか取り返せる量では無いのです。

しかも彼は関数が苦手だったので、

かなりゆっくりとですが段階を踏む形になっていて、

彼を無理なく成長させる結果となったのです。

ね。継続って凄いでしょう。

ちょっと長くなってしまいましたね。

続きはまた次回にしましょう。